「ちくちく言葉」から「ふわふわ言葉」へ。子どもの言葉が変わる3週間チャレンジ
相手も自分も前向きな気持ちになる「ふわふわ言葉」の威力がすごい!
「ふわふわ言葉」とは、言われた相手の心が元気になったり、楽しくなったりする言葉のこと。「すてきだね」「上手だね」など、言われて嬉しいほめ言葉はもちろん、「ありがとう」「大好きだよ」といった日常的に使うお礼の言葉や素直な気持ちを伝える言葉も、ふわふわ言葉の一種です。
ちくちく言葉との大きな違いについて、前出の大美賀氏は以下のように説明しています。
「ふわふわ言葉」
- “相手の気持ち”を重視していて、よく吟味された言葉
- 自然に使える人はコミュニケーション上手
「ちくちく言葉」
- 不快な感情をただ吐露している言葉
- よく使う人は、苛立ちや衝動的な感情の処理をうまくできていない
ふわふわ言葉をよく使う人は、自分の感情をぐっとこらえてポジティブな雰囲気をつくるのが上手です。人間関係が円滑になれば、ストレスが減るので気持ちが安定したり、まわりからのサポートを得やすくなったりと、メリットだらけであることは明白ですね。*2
2010年に実施された小学2年生を対象にした研究では、友だちからふわふわ言葉をかけられることにより、「ただ嬉しいだけでなく、前向きな意欲が高まって自信にもつながっていった」ことが実証されました。また、ふわふわ言葉を意識して使うことで、「外見的な良さよりも内面的な良さに目を向けられるようになった」など、表面的ではない深い部分での相互理解が進むこともわかっています。*3
相手をほめていい気分にさせるだけでなく、「大丈夫だよ」「手伝うよ」と安心させたり、「きっとできるよ!」「よく思いついたね!」と励ましたりするのもふわふわ言葉です。
たとえ無意識でも、ふわふわ言葉は子どもの心に雪のように積もり、それが自信や自己肯定感につながっていきます。だからこそ、「ちくちく言葉」は極力使わずに、できるだけ多くの「ふわふわ言葉」をかけてあげたいものです。
ちくちく言葉をふわふわ言葉に変換しよう!
会話はよくキャッチボールに例えられます。大美賀氏は、会話を構成する「言葉」をボールに例えて、次のように説明しています。
「ふわふわ言葉」のようなやさしいボールが投げられたら、受け手は安心してキャッチできます。そして同じようにキャッチしやすいボールを投げ返そうとするでしょう。つまり、「ふわふわ言葉」のキャッチボールが多い環境なら、会話が弾んでコミュニケーションも上達します。