「ちくちく言葉」から「ふわふわ言葉」へ。子どもの言葉が変わる3週間チャレンジ
反対に、「ちくちく言葉」は危険なボールを不意に投げつけられるようなもの。受けた相手は当然傷つき、いら立ちが掻き立てられると、「ちくちく言葉」の応酬になってしまうこともあるでしょう。不快な感情は誰にでも生まれますが、そんなときこそ冷静さを失わずに、「ふわふわ言葉」を出せるようになりたいですよね。*2
前出の葛西氏は「ちくちく言葉の多くはふわふわ言葉に置き換えることができる」と話します。以下、具体例を挙げながら解説していきましょう。*1
■子どもが発する「ちくちく言葉」を「ふわふわ言葉」に変換!
子どもは素直だからこそ、ストレートな表現で相手を傷つけてしまうことも。そんなときは、「そういう言い方は相手が悲しい気持ちになるよ。こんなふうに言い方を変えてみよう」と、アドバイスしてあげましょう。
明治大学文学部教授・齋藤孝氏の著書で紹介されている言い換えを紹介するので、参考にしてくださいね。
友だちが描いた絵を見て……
×ちくちく言葉:「変なの!」「下手くそ!」
↓
◯ふわふわ言葉:「おもしろいね!」
ご飯が思っていた味と違う……
×ちくちく言葉:「おいしくない!」「まずい!」「嫌い!」
↓
◯ふわふわ言葉:「少し苦手な味かも」
上記のように、正直な気持ちをそのまま口に出すのではなく、「相手がどう思うかな?」と視点を変えて言葉を選ぶトレーニングをしていきましょう。相手の心を傷つけずに、自分の気持ちを上手に伝えられれば、よりよい人間関係を築くことができます。言葉は思考にもつながっているので、相手を思いやるふわふわ言葉を発することが習慣づけば、優しい心も育まれていくでしょう。*4
■親が言いがちな「ちくちく言葉」を「ふわふわ言葉」に変換!
子育てをしていると、わが子を叱ったり責めたりするつもりはなくても、つい言い方がきつくなってしまうときもありますよね。「言い方を間違えたかな……」と後悔することが多いなら、家庭内でも「ふわふわ言葉」を意識してみませんか?
×ちくちく言葉:「お友だちの〇〇ちゃんは勉強もできて運動もできてすごいね。あなたも頑張らないとね」
↓
◯ふわふわ言葉:「毎日学校と習い事を頑張っているね。ご飯も残さずに食べてえらいよ。
お手伝いもしてくれて助かるよ、いつもありがとう!」
誰かと比べて「頑張って」と言われても、「ありのままの自分を認めてくれない」と感じませんか?それよりも、子ども自身がすでに頑張っていることに目を向けてほめてあげましょう。