不正出血の原因を解説!腹痛を伴うことも? 鮮血が出ると危険?
卵管や卵巣の周辺など、子宮以外の場所に妊娠してしまうことを「異所性妊娠(子宮外妊娠)」といいます。異所性妊娠は不正出血を伴うことに加え、強い腹痛がある点が特徴です。異所性妊娠を見逃すと、卵管が破裂して大量出血が起こるといった危険な状態になる可能性があるため、腹痛がひどいときにはすぐに病院に連絡し、処置してもらいましょう。
不正出血は生理とどう違う?
不正出血は生理とどう違うのでしょうか。両者の大きな違いは生理の時期に起こるかどうかで、出血量や色といった特徴は場合によるため一概には言えません。
生理の特徴
ホルモンの異常がなければ、生理は周期にしたがって定期的に起こります。約1週間出血が続きますが、2日目~3日目を過ぎると経血の量が次第に減っていき、終わり頃にはかなり少量しか出血しない場合がほとんどです。
基本的にはさらさらした鮮血が出てきますが、出血してから時間が経っている場合には生理用ナプキンに染み込んで茶色く見えることがあるでしょう。
生理が終わっても体内に経血が残っていると、鮮血ではなく茶色い血液がおりものに混ざって出てくることがありますが、これも少量で、大抵は生理後数日間で収まります。
不正出血の特徴
不正出血の場合は突発的に1度だけ出血したり、少量の出血が生理前や生理後にだらだらと続いたり、出血の仕方も期間もさまざまです。そのため不正出血を見逃さないようにするためには、生理の特徴をしっかりと押さえておき、生理の特徴に当てはまらないものは不正出血の可能性があると判断できるようにしておくと良いでしょう。
不正出血が起こる可能性がある病気
女性ホルモンの分泌異常にかかわる病気
「無排卵月経」や「黄体機能不全」になると、女性ホルモンが正常に分泌されず不正出血が起こる可能性が考えられます。
無排卵月経は、何らかの原因で排卵が上手くいかないために排卵なしで出血してしまう状態で、不正出血がだらだら続きます。低温期と高温期の温度差が0.3℃未満と小さくなり、ずっと低温の状態が続く点が大きな特徴です。生理周期が短くなって頻繁に生理になったり、逆に生理周期が長くなって生理がなかなか来なくなったりすることもあるでしょう。
黄体機能不全は、排卵後に女性ホルモンを分泌する「黄体」の機能が低下してしまい、女性ホルモンが上手く分泌されない状態です。
高温期が10日未満と短くなったり、生理前に少量の出血が続いたりする傾向があります。