「逆効果だらけ。親に口うるさく言われる子どもの気持ち」
長男が年長になり、小学校準備に焦るようになりました。今でも自分は口うるさくなっているのに、さらに口うるさくならなければいけない。これが小学校にあがれば、「勉強しなさい」と毎日うるさく言うようになるのでしょう。
それは自分が子ども時代、嫌っていた親の姿と同じ。口うるさく言うことが子ども側にとってどれだけ逆効果か、筆者の実体験とともに考えてみましょう。
「コドモ博士の哲学トーク」バックナンバー
第1回:「朝の着替えを嫌がるのは何で?」
第2回:「何でそんなに歯磨きを嫌がるの?」
第3回:「怒られているときってこんな気持ち」
第4回:「同じことを何度言われてもわからないワケ」
第5回:「上の子にとって弟・妹なんて別に可愛くないわけ」
第6回:「お兄ちゃんになるってこんなキモチ」
第7回:「子どもの繊細な性格を武器にする」
第8回:「イタズラって悪いこと?イタズラを考える」
第9回:「どう褒められると嬉しいの?」
第10回:「こんなケンカならしてもいいよ。夫婦げんかを見る子どもの気持ち」
第11回:「良いママ」を目指すママに育てられる子の気持ち
言われるほど働く「天邪鬼」心理
ママ:もうっ何回言ったらわかるの‼テレビを見過ぎ!早く消して!
K:うるさいな〜もうちょっと見るんだよ〜
ママ:もういいわ、注意するのも疲れた。テレビを見たいだけ見てればいいわ。
K:もういいや、テレビ消そう。
ママ:えぇっ!何で「見ないで」って言ったら見るのに、「見たいだけ見て」って言ったら消すの?
K:ボクだって、自分でテレビを消せるよ。でもあんまり口うるさく言われるから、ボクの中の「天邪鬼」が動くんだよね。ダメって言われるほど、止めたくなくなるの。
ママ:ママもそうだったわ。大人が「飲んじゃダメ」っていうビールほど、飲んでみたくなるのよね。すごく魅力的に思えて。実際は苦くて、子どもには美味しくないのにね。
不安と甘えの現れ
K:あと、「わざとママを困らせてやろう」って思うときもなかった?
ママ:あったあった!あんまり怒るからギャフンと言わせたくて、怒られることをあえてするのよね。「うるさいママなんか、もっと怒ってればいいや!」って。
K:そうそう。でもそれは、甘えたい気持ちの表れでもあるんだよね。怒られると、やっぱり子どもは不安だよ。