敷金トラブルを防ぐ! 転居時に“敷金診断士”を頼るメリットと報酬額
こんにちは!ライターの月極姫です。
暖かくなる時期に合わせて引っ越しを予定しているご家庭も多いかと思いますが、賃貸物件から退去する場合、どれくらいお金が返ってくるのか気になるのが“敷金”ですよね。
そもそも敷金というのは、居住期間に劣化した物件を修理して元の状態に戻す(原状回復工事)ために、物件を借りる人が貸主に納めるお金です。
物件により、また地方により、契約時に何か月分の敷金を預けているのかは違ってきます。
東日本でいう「敷金」が、西日本では「保証金」と呼ばれることもありますが、そこから原状回復費用が差し引かれる点は同じです。
できるだけ損をせず、妥当な金額が戻ってくることによって、借主は転居にかかるお金を節約することができます。
しかし、多くの借主はしょせん不動産のド素人。「えっ、これしか戻ってこないの?」といった転居時のトラブルを防ぐために、力になってくれるかもしれない専門家もいるのです。
●「敷金診断士」は敷金の専門知識を持つ民間資格者
あまり耳慣れない資格名かもしれませんが、「敷金診断士」とは『日本住宅性能検査協会』(特定非営利活動法人)の認定を受けた敷金問題の専門家です。
貸主が提示した原状回復工事の費用が適切かどうか、現場を検証して診断する のが主な業務です。
診断の結果は敷金診断書として書類にしてくれますが、この診断書を貸主側に見せることによって返ってくる金額が増額したり、場合によっては「検査協会に依頼した」と言うだけで貸主の態度が軟化するケースもある ようです。
退去当日、貸主と借主の立ち合いに敷金診断士も同席してくれるので、1人での交渉に不安がある方には心強い存在かもしれませんね。
現在国内に7つの支部組織があり、各地の敷金相談についてネット検索すると「○○敷金診断センター」などの名称で出てきます。
●敷金診断士への報酬と返ってくるお金のバランスを考えて
敷金のトラブルで困った場合、よくわからないまま損をしてしまうよりも、こうした専門家に相談してみる価値はあると思います。
ただし、診断士への報酬を差し引いても自分にとってプラスがあるかどうか は、自分の責任で判断しなければなりません。
気になる報酬ですが、間取りや面積によって異なってきます。
1人~2人暮らし仕様のアパートやマンションで、2万円~2万5千円、戸建てで3万円~程度が多いようです。