焦らずチャレンジ! 子どもが楽しく挨拶できるようになるコツ4つ
こんにちは。子育て支援を専門にしている臨床心理士の今井千鶴子です。
もうすぐ新年度です!大人にとっても子どもにとっても、新年度は新たな出会いが多い時期です。
社会心理学の理論の中には、『最初の印象が後の印象までを支配してしまう』と述べられているものがあります。
その最初の印象に影響する代表的なものが“挨拶”ではないでしょうか。
挨拶は簡単そうに思われがちですが、「子どもが上手に挨拶できない」というママからの悩みは意外と多いものです。
今回は、お子さんが楽しく挨拶するための4つのコツをご紹介します。
●(1)挨拶の“大切さ”を話しあってみる
挨拶が苦手なお子さんの中には、“なぜ挨拶をするのか”ということについて納得しておらず、その必要性を感じていない子がいます。
挨拶をする理由(意味)が理解できたり、納得できたりすると、エンジンがかかる子もいます。
世界共通で行われている挨拶ですが、実は挨拶をする“本当”の理由は明確ではありません。しかし、挨拶の“大切さ”を伝えることはできます。
たとえば、「(小さな声で)おはよう」と言う挨拶と、「(大きな声で)おはよう」と言う挨拶をお子さんに見せ、「どっちが元気だった?」や「どっちが好き?」などと質問してみましょう。
そして、お子さんの答えから、「挨拶って何ですると思う?」と話題を広げてみるといいと思います。
お子さんたちが考える理由はさまざまですが、本当の理由などないのですから、親子が納得できる理由を考えて実践できればいい と思います。
●(2)焦らず少しずつ成功体験を重ねる
挨拶と一言でいっても、行動科学からすると、実はさまざまな段階(行動)に分けられます。
たとえば、“目(顔)を相手に向ける”、“会釈する”、“笑顔を作る”、”小さい声を出す”、“大きな声を出す”などいくつかの段階に分けることができます。
心理学的には、“少し頑張ったらできる”くらいの目標がちょうどよい とされています。なぜなら、初めから完璧な挨拶を求めすぎると、途中で挫折しやすくなるからです。
もし、声を出して挨拶をするのが苦手なお子さんだったら、まずは「目(顔)を相手に向けて軽く会釈をしよう」など、過度の負担がかかりすぎない段階からスタートしてみましょう(お子さんと相談し、チャレンジできそうな内容かどうかを確認しましょう)。