万能選手はどれ? 鍋の素材で変わる得意料理と注意ポイント
こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。
みなさん、“鍋の使い分け”していますか?
最近の高性能鍋は焼くも煮るも炒めるもなんでもこい的な印象があり、実際にいろんな用途で使うこともできます。
でも本来、鍋にはその素材に応じた得意不得意があり、それを活かすことでより効率よくおいしい料理ができます。
今回は、鍋の素材別にそのおすすめの使い方や苦手分野などをご紹介したいと思います。
●(1)土鍋
冬の鍋シーズンだけに活躍し、夏には棚の奥にしまい込まれていることも多い土鍋。その名の通り素材は“土”です。
古くは縄文時代から使われてきた歴史ある鍋ですね。実は、鍋料理以外にも炊飯や煮込みやちょっぴり意外な蒸し料理にとても便利です。
その特徴は、加熱もゆっくりですが冷めるのもゆっくりなところ。煮込みも、カレーやシチューといった洋風煮込みも、じっくりと味が染み込む のでおすすめ。
蒸し料理のときには野菜を下段に敷き詰めてから、その上に肉や魚をのせて混ぜ合わせた調味料を上からかけて蓋をすれば準備OK。
野菜からしみ出す優しい水分で蒸し料理が完成します。
ただ、焼いたり揚げたりは苦手。油が染み込んでしまったり焦げ付いたり匂いがしみついてしまったりすることがあります。
●(2)鋳物ほうろう鍋
鋳物ほうろう鍋は、鉄と炭素の合金である鋳物にガラスを吹き付け塗装をしたもののこと。
この説明だとなんだか難しいのですが、人気の“ル・クルーゼ”などがその代表選手ですね。
焼いても煮てもOK。
焼きと余熱を使ったローストビーフや、スープやシチューなどじっくりコトコト煮込むような料理にピッタリです。
オーブンが利用できるだけでなく、保温性も抜群なので、一度火を通した後で保温具を使って煮込むスロークッキング にも向いています。
ただし、急激な温度変化は苦手。強火での加熱やビックリ水の追加といった動作はNGです。
また、分厚くて重たいのに衝撃に弱いという弱点があり、取り扱いには注意が必要です。
●(3)アルミ鍋
軽いアルミを使った鍋の代表選手は行平鍋。お手頃なのに万能との呼び声も高い鍋で、どの家庭にもひとつはありそうです。
行平鍋は熱効率が抜群なので、湯を沸かしても煮物を煮込むのも時短調理が可能。
味噌汁にも肉じゃがにも、簡単な炒め物にも使えるので、行平鍋だけでほとんどの料理はできてしまいそうです。