たった16日ダケ!? 小学校の“夏休み短縮化”に対する賛否
でも、どこの家庭でもそれができるわけではないですよね。家族の事情、経済的な理由などで学習塾に通うことができない子どもたちは、学習の機会が圧倒的に短いのが現状です。
塾が担ってしまった部分をいまいちど小学校に返すことで、平等な教育ができるのかもしれません。
●反対派
続いて、反対派の声を聞いてみましょう。
『長い休みだからこそできること、たくさんありますよね。旅行で見聞を深めたり、一つのことにじっくり取り組んだり、毎日汗だくになって遊んだり。子どもからそういう体験を取り上げ、学校の授業で埋めてしまう……これが果たして豊かな教育といえますか?』(40代女性/2年生男の子、1年生男の子のママ)
夏休みの経験は、子どもたちにとって格別なものですよね。実際、始業式に登校してくるときにはちょっぴり大人びた顔立ちになってもいるんです。
そして、学びは学校の授業で行うものだけではないはず。
子どもたちの「生きる力」 をつけるためにも、夏休みは必要といえます。
『今でもすでに、学校の課外プールや夏休みの補習、どっさり出てる宿題で忙しいのに、これ以上短くなってどうするんですかね』(30代女性/小学3年生女の子ママ)
まさにこれは私も思っていました。小学生の夏休みって思っていたよりずっと忙しいんです!
午前中に課外プールをこなし、午後は算数ドリルや読書感想文をさばくだけで精一杯。
夏休みが短くなるなら、ぜひとも自由研究だの絵日記だのは廃止していただきたいものです……。
●夏休みの短縮は学力の向上・教示の負担減に貢献するのか
教員の負担を減らし、生徒の学力を上げるためには、夏休みを短くするしかないのでしょうか?
それ以外の方法を考えてみました。
●少人数学習、学力に応じたクラス編成
ただ単純に授業日数を増やしても、学力の向上には結びつかないのではないでしょうか。
特に、クラス内の学力差が大きい公立小学校では、より細やかな授業をすることが求められていると感じます。
学力に応じたクラス編成をし、少人数で授業を行う 。先生が一人ひとりによりそって、わからないところをしっかりサポートする体制を整えていけば、学力アップの秘訣と言えます。●積極的なICT化
学校には前時代的な部分がたくさん。可能な限りICT化して、先生の負担を減らすのも一案です。
連絡帳や夏のプールカードはアプリ化することができないでしょうか?毎日何枚も持ち帰ってくる紙のプリントは、メール連絡にならないでしょうか?
文科省は生徒にタブレットを支給し、教科書をデジタル化しようという計画も行なっています。