あらゆる人を受け入れて育つ!国際バカロレア教育とは
そして、そのためには、他の人々と同じである必要はなく、むしろ他と違うことは当たり前のことである と理解し、それをお互いに受け入れ合う姿勢を持つことが重要であるという強い願いが、このミッションには込められているのです。
先日、仕事から帰ってきたばかりのことです。
国際バカロレアプログラムで学ぶ娘が、パソコンを使ったテレビ電話で友人と英語で激論を交わしています。
何事かと尋ねてみると、和歌山県太地町のイルカ漁についてパワーポイントで資料を作り、学校で討論することになったと言います。
外国の反捕鯨団体から強い非難を受けている太地町のイルカ漁についての、外国人の友人との議論は、日本人を父に持つ16歳の女の子の立場からすれば、複雑な思いがあったと思います。
私も意見を求められました。
いつもはほとんど冗談しか言わない私ですが、今回は真剣に娘と話し合いました。
このような課題を通して、国際バカロレアプログラムで学ぶ若者たちは、その理念を学び取っていくのだな、と思いました。
●IB(International Baccalaureate,国際バカロレア)の10の学習者像(The IB Learner Profile)
「IBの学習者像」では、「IBの使命」を具体的に実現するにはどうすればいいかを、10の学習者像として表しています。
学生たちが国際的に活躍できる人材となるために、どのような姿勢で学ぶべきかをわかりやすく10に分けて表現したものです。
●①探求する人であれ!
何事にも好奇心を持ち、探求、調査研究するためのスキルを磨きましょう。
個人としても、また他の人々とも協力しても探求できる人になりましょう。
学ぶことを生涯に渡って積極的に楽しみ続けることができる人になりましょう。
●②知識のある人であれ!
地域社会や、世界規模の重大な課題に取り組む人になりましょう。
そのために、幅広い分野でバランスの取れた知識と理解を深めましょう。
●③考える人であれ!
複雑な問題に立ち向かい、分析し、責任ある行動ができる人になりましょう。
そのために、批判的かつ創造的思考法を身につけましょう。その上で、理性的かつ倫理的な決断を下せる人になりましょう。
●④コミュニケーションができる人であれ!
複数の言語や、様々なコミュニケーション手段を駆使し、自信を持って自分の考えや情報を創造的に表現できる人になりましょう。