他人事じゃない! 育児と介護を同時に行う“ダブルケア”の実態と体験談
●ダブルケアをしている人へのケアが必要
このように、育児と同時に行う介護は、大変な重労働であるうえ、精神的にも負担が大きいことがわかります。
30~40代の育児世代は、晩婚の人も多く、それに伴って出産も遅くなっているのが現状です。
そのため、昔ならば出産は終えて育児はひと段落したといわれる年齢でも、まだまだ現役子育て中という状況があります。
追い打ちをかけるように、少子化が進行し、兄弟が少ないために負担の分散ができないという事情もあるようです。
多くのダブルケア経験者がいうのは“支援の必要性” 。介護と育児の負担をできるだけ外に出すことです。
自治体や民間業者のヘルパーや病院の看護師、日中に介護が必要な人を預かってくれるデイサービス、ショートステイ、家事全般を手伝ってくれる人の手配、育児を手伝ってくれるシッターなど、“ダブルケアをしている人へのケア”が必要です。ただ、これには多くのお金がかかります。
調べれば自治体の制度や補助、支援だけでなく、民間業者でも安くサービスを提供していたり、中には短時間でもボランティアで支援しているところもあります。
ダブルケア人口の増加で、国を挙げて自治体を巻き込んでの対策が検討され、すでに実行されているところもあります。
いつ突然やってくるかわからないダブルケア。他人事と思わずに、少し気にかけてみませんか。
【参考リンク】
・育児と介護のダブルケアの実態に関する調査 | 内閣府男女共同参画局(PDF)(http://www.gender.go.jp/research/kenkyu/pdf/ikuji_point.pdf)
●ライター/佐藤理香(株)
●モデル/倉本麻貴(和くん)