子育て情報『プリントを隠す!? ADHDの子どもにありがちな行動とその心理』

2017年1月18日 18:00

プリントを隠す!? ADHDの子どもにありがちな行動とその心理

提出が遅れるのではありません。最後までやることなく、踏み倒してしまう のです。

宿題以外の提出物も、よっぽどしつこく言われない限りは「やらない、出さない」を貫いていたことを覚えています。

私の学校では、未提出の生徒の名前が黒板に書き出されていました。提出を済ませると名前が消えていくシステムです。

もちろん私は毎回そこに名前を書かれるレギュラーメンバーで、「また書かれちゃったよ……嫌だなあ〜」と感じていました。

そこで私がとった行動は、黒板消しを持って忍び寄り、先生が見ていないスキを狙って“木村”の2文字を消してしまうというもの。

宿題を済ませるとか、急いで提出する、とはならないのです。


もちろんこの行動は何の解決にもなりません。結局は気付いた先生によって再度名前を書き足されるのですが、そのときでさえ「せっかく消したのに、先生も嫌なことをしてくるな〜」と感じていました。

そもそも長期休暇の宿題を計画的に行うことができない 上に、“未提出者”として名前を書かれてしまった問題を解決させるまでのルートをイメージすることができていなかったのだと思います。

大人になってからは「私は提出物が苦手だから、今すぐに済ませておこう!」と注意を払うことでさまざまな手続きを乗り切れていますが、やはり今でも長期的な計画を練ったり、難しい問題を解決させることが人一倍苦手です。

●(3)怒られながら空想する

これは今でも続いている特性です。大人に怒られているシーンで、「あ、この話は私のキャパを超えているな……」と感じてしまう瞬間が多々あるのですが、その瞬間から私の耳には何も届いてきません 。

とくに子ども時代では、大人が使う小難しい単語や、長々と説教されることなどがキッカケで集中が途切れるという事態が頻発していました。

加えてワーキングメモリ(短い時間に心の中で情報をとどめておく能力)の容量が少ないため、話が進めば進むほど「何言ってるんだろう」状態の深みにハマってしまいます。


すると、どんなに集中しようと意識しても、頭はどんどん現実から離れていってしまいます。

最終的には、怒っている人の顔を見ながら「この中にはどんな骨が埋まってるんだろう 」と頭蓋骨を推理し始めたり、窓の向こうの山が巨大な魚に見えてきたり。ADHDがこうなると馬の耳に念仏で、私が言うのもアレですが長いお説教も無駄な努力でしょう。

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