3、4年生からサッカーを始めた初心者にも理解しやすい「3人目の動き」を身につけるメニューはある?
■ゲームを一時的に止めて、頭で理解する時間を作る
まず、ミニゲームなどの場面でフリーズさせて(プレーを一時的に止めて)話をします。
「ボール持ってる子どもがいます。パスが欲しい子どもがいます。でも、二人の真ん中には相手ディフェンスがいます。その場合、どうしたらパスできますか?」
仮に、子どもから「受ける側が右か左に動いて、味方が見えるところに行けばいい」といった意見が出るとします。
私「でも、受ける側が動かなかったら?」
子ども「ボールを持っている側が動けばいい」
つまり双方がパスを通すために移動することを考えなくてはいけないことを、まず理解してもらいます。ここでトライアングル、つまり3人目の動きの説明ができます。ホワイトボードを使って、「相手のディフェンスは、A君とB君の間にいます」と3人の関係を説明し、「さて、どうしたらいいかな?」と発見させてもいいでしょう。
■3人目の動きが出てこないのは「頭の中」の問題
3人目の動きが出てこないのは、子どもたちの頭の中の問題です。ほかにも、例えば「シュートを打ちたいけれど、前にディフェンスがいてA君は打てない。じゃあ、どうしたら打てるかな?」と問いかけます。いろんな答えが出てくるでしょう。サッカーの点の取り方がそれぞれ違うように、いろいろな答えが出てきます。それを試してみよう、と言ってあげてください。
頭の中の問題なので、初心者であっても、幼稚園からしていたとしても関係ありません。上述した程度のことであれば、子どもたちは理解できます。
間にディフェンスいたら出せない。じゃあ、どうしたらいいか? それを発見できるようになることがまず重要です。
その次に、冒頭のミニゲームのように実際に2人と間にディフェンスがいる状態で立たせてみて、どこに立つとパスできる?と考えさせます。子どもたちに、サッカーはボールをもっていないときに動かないといけないスポーツで、動きながらどうするか?を考えるスポーツだということを頭と体で覚えてもらいます。
そうするために、ドイツは3対3のフニーニョを小さいときからやることをドイツ中に広めようとしています。そうすれば、3人目の動きが常に出てくるので、知らず知らずのうちに体得するのです。※フニーニョとは?
ドイツが育成年代に導入しているフニーニョとはこんなルール>>
■子ども自身で考えて選択したものは浸透する
私が地元大阪で行っている1年生から6年生まで一緒に練習する「プレイパーク」