J下部で出場機会がない息子は13歳。中学生はまだ自分で判断できない子どもだから親はどう導けばよいか問題
とあるので、兄弟そろってJリーグのジュニアユースでプレーしているようです。よってお母さんのなかで「こうしてほしい」「ああしてほしい」といったクラブ側への要求が高くなるのでしょう。お書きになった不満を、箇条書きにしてみました。
・たくさん人参ぶら下げられたのに、入ってみたら試合に出られない。
・常勤のキーパーコーチが不在。
・大事な育成年代に全く出場の機会を与えない。
・指導者不在で人工芝ではなく、補助食も出ず、なんかこの選択は違うんじゃないか。
親心から生じる要求かもしれませんが、クラブの態度や方針を変えられるわけではありません。
相手を変えるよりも、自分が変わるほうが現実的な方策です。
■大事なのは子どもの気持ちお母さんの「お気持ち表明文」から子どもの本心が見えない
それに加え、そもそも肝心の息子さんは現在の自分の状況についてどう感じているのでしょうか?メールを読むと、ほぼ全文がお母さんの「お気持ち表明文」になっています。もしサッカーをしているのがお母さんであれば、私はここで「そうかァ、それは悔しいね。じゃあ、今の自分の状況をどうとらえようか?まずは何のためにサッカーをしているか考えてみようか?」と話せます。
ところが、サッカーをしているのはお母さんではなく息子さんです。周りの方が「中学生なんだから自分で色々する年代でしょう。親があれこれ世話する年代じゃない」とおっしゃったと書かれていますが、その通りだと私は思います。
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■アドバイス①欧州での活躍を本気で夢見るアスリートが「親に導いてもらわないと動けない」とは考えない
ここでは三つほど私からお伝えさせてください。
ひとつめ。
上述したように、息子さんに今のピンチを乗り越えさせましょう。今のクラブを選んだのがお母さんだったとしても、最終的に了承して通っているのは彼自身です。このままこのクラブで控えのまま続けるのか、他のクラブに移籍するのかを自分で決めさせてください。本気でサッカー選手になりたいと小さい時から思い行動し、欧州で活躍する具体的な夢を描く人間であれば尚更です。そんな志を持ったアスリートが「僕はまだ子どもだからお母さんに導いてもらわないと動けません」とは考えていないと思います。少しばかり考えるのがゆっくりで、なかなか動けなかったとしても、立ち止まってステイするのも彼の人権です。