「ROAD TO JAPAN」を合言葉に。ミャンマー代表が「ワーチャレ」に見出す未来への希望
さんも同級生(75年会メンバー)なんです。そういったご縁もあって、ミャンマー代表チームの派遣を提案させてもらったという経緯です。
――チームの選手はどのように選んだのですか?どこかのクラブチームを1チーム選出したのですか?
先ほどもお伝えしたように、ほとんどの子はストリートでしている子です。アカデミーの子たちもいましたが、多くはSNS等クチコミで声をかけたりして、ミャンマー国内で6回セレクションを行いました。
■最近また内戦がひどく、サッカーしてる場合じゃ......それでもワーチャレに出場した理由
――来日に関して何かハードルはありましたか?日本の環境はいかがですか?
ミャンマーといえば長く続くクーデター下で、国内の状況は不安定です。特に地方では最近また内戦がひどくなり、代表チームの身近な方にも、自宅にいると危険だからと都市部の友人宅に身を寄せている方もいます。
そんな中でサッカーなんてしてていいのか、という声もあるかとは思います。ですが、子どもたちには大好きなサッカーを諦めてほしくないんです。
そして、この子どもたちの日本でのチャレンジを通じて、ミャンマーにいる親族、地域コミュニティのひとたちが少しでも子どもたちや未来に希望が持てるような、そんな機会になってくれたらと願っています。
おかげさまで「ミャンマーサッカー協会のサポートや、企業のスポンサードもあって日本に来ることができました。本当にありがたいです。
小さな頃から不安定で命の危険が間近にある環境で生きてきた子どもたちにとって、日本は経験したことがない「平和で安全な先進国」です。今選手たちはワーチャレに臨みながら「安心で安全な日本」を目いっぱい堪能して平和の大切さも感じていることと思います。
■今では「ROADTO JAPAN」が合言葉、日本へ行くことが「憧れ」
ワーチャレ翌日は鎌倉など観光を楽しんだ選手たち写真提供:松下裕二さん
――このワールドチャレンジはミャンマー代表にとってどんな存在ですか?
昨年初めてこの大会に出て、バルセロナと対戦出来たんです。ミャンマーの子どもたちにとってもバルサは憧れのクラブですから、「代表になって日本に行けば、バルサと対戦できるかも!」と思ってもらえたようで、子どもたちが本気で出場を目指す大会になりました。
それに、彼らの未来を変える「希望」でもあります。