教育虐待が原因で離婚も。経験者に聞く、子どもを追い詰める負の連鎖
最近、新聞やテレビなどの報道で「教育虐待」が取り上げられ、特に中学受験をする子供の話として、注目を集めています。
しかし、どの年齢の子供にも起きる可能性があるとも言われています。
筆者も子供を中学受験させた経験者ですが、「教育虐待をしていたかも」という方の話を元に「教育虐待」について考えてみました。
■ 教育虐待って一体どういうこと?
makaron* / PIXTA(ピクスタ)
最近は中学受験が盛んで「塾以外で過度に両親のいずれかが勉強を押し付ける」現象が起きています。
これが「教育虐待」になりやすいとも言われています。
Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)
また、中学受験に関する本も多く出版されていて、中でも「親の力が9割」という内容の本が多く出ていますが、「親がリードしなければ、子供の将来はダメになる」と誤解してしまう親もいるのでしょう。
今回、ご近所に住んでいた方で「中学受験」がらみで離婚にまで発展した母親と連絡を取ることができ、実際にあった「教育虐待」について話を聞きました。
■ 教育虐待は母親がしてしまうケースもある
NOV / PIXTA(ピクスタ)
夫婦共働きで母親はウェブデザイナーとして在宅で仕事をしていて、父親は会社員というご家庭でした。
近くに引越したのを機に仲良くさせていただいたのですが、子供3人全員を将来中学受験させるという方針のご家庭で、お付き合いに少し困りました。
Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)
子供3人が全員とも幼稚園年長時から地元の小さな塾に通い、スイミングや習字、体操、空手と塾以外にもたくさんの習い事をしていました。
筆者の子供とスイミングスクールが一緒で同じ時間帯に授業があり、しきりに「中学受験」について話をしてくるので、少し距離をおいた時期もあります。
■ その家庭で起きた教育虐待の連鎖
あんみつ姫 / PIXTA(ピクスタ)
その後、年齢順に有名中学受験専門塾に通わせるようになり、会うたびに「有名校に3人とも通わせる」と話していました。
ひとり目の子は中学受験をしましたが、全て不合格で地元の公立中学に通わせました。
ふたり目の子は、上の子の様子を反面教師にしたのか、母親の目を気にしながらも、塾で上位クラスにいるように勉強をしていました。
しかし、少しでも順位が下がれば、母親が「どうしてできないの!」