共存型の2世帯住宅で暮らすすべてがいいから、“いちばん”がない!
特徴的な外観
世田谷区南部の多摩川寄りの斜面に立つK邸。傾斜した道路から見上げるその外観は2階が迫り出して左右のつくりも対照的と、特徴的なものだ。周囲の家並みから際立つその姿はKさんのリクエストに応えたものであった。
「僕からのリクエストで大きかったのはガレージをつくることと、あとは家を建てるのに借金をしますから“このために頑張ろう”と思えるような、他とはちょっと違った雰囲気のものにしてくださいと」
予算的なこともあり建築家の岸本さんから出された1案目はおとなしめのものだったが、現状のデザインに近い2案目を模型で見たときは「パッと見で、“うわっ、カッコいいじゃないですか”と声を上げた」という。
斜面に立つK邸。道路へと迫り出した2階部分が左右で素材とデザインが対照的なのがとても印象的だ。
左のリビングは道路側から見ても左の部分。20cm近く周りより下げることで”領域”が生まれている。天井に木(レッドシダー)を張ったのはKさんの希望から。
晴れていると左手に富士山が見える。開口前の20cmほど上がった部分は座るのにもちょうどいい高さ。これは開口上部の鴨居とともに、開口部のプロポーションを整えるためのものでもあった。