2017年7月13日 20:00
国連で「昆虫食」を推進? 今、人口爆発はこんなに深刻だった…
世界の食糧不足も深刻です。国連の食糧農業機関(FAO)の調査によると、2050年までに世界で60%の食糧生産を増やさないと、人口に見合った供給ができなくなるとか。とはいえ、食糧を増やすには土地や水が必要。地球温暖化による世界的な異常気象で、農作物も不作がち。すると貴重になった小麦や大豆などが投資の対象になり、ますます値が上がり、貧しい国は買えなくなってしまうのです。
2010年に北アフリカと中東で起きた「アラブの春」は、干ばつにより穀物が高騰して食糧が買えず、我慢の限界に至った若者たちが蜂起したという背景がありました。人口増加、食糧不足、飢餓や貧困が深刻化すると世界の治安はますます悪くなるでしょう。
そこでFAOが推進しているのが昆虫食です。
まずは家畜の飼料用に昆虫を養殖するというもの。養殖には作物ほど広大な土地はいらないし、温室効果ガスの発生も少なくて環境に優しい。将来性があると開発が進められているんです。日本でも、大学生がコオロギラーメンを開発して話題になりました。堀 潤ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。