2017年7月13日 19:00
【涼しい夏デート】新宿を望みながら故ダイアナ妃も愛でた名画を観てみた!
毎年夏になると日本アルプスに何か月も籠り、朝焼けや霧の晴れ間など美しい一瞬が訪れるのを待ったそうです。
そんな登山愛好家ならではの視点で山の美しい瞬間を描いたのが、《穂高山》(写真左)。作品からは山の大気や光が伝わり、見ていると自分も山の上にいるような気分になってきます。画家は日本アルプスのなかでも特に穂高山を気に入り、次男に「穂高」と名づけたほど。油彩だけでなく、穂高山を描いた木版の作品も多く残しています。
美しすぎる木版画は必見!
そして、いよいよ第4章では吉田博の代名詞にもなっている木版画が登場します。水彩も油彩もすばらしいのですが、木版画の美しさは格別!彼が本格的に木版をはじめたのは49歳のとき。西洋画の技法を取り入れ、光りの輝きやグラデーションが美しい独自の木版画を生み出しました。
これまでネットの画像や印刷物で吉田の木版画を見たことがありますが、本物を見たのは今回がはじめてです。本当に、ウワサ以上の美しさでした。やさしい色彩がとても心地よく、ずっと眺めていたくなります。特に、ダイアナ妃も購入した《瀬戸内海集光る海》(写真左)は水面がキラキラと光り、水彩画のように繊細。