2015年6月2日 08:00
堀潤「ピケティ」をわかりやすく解説 実は深刻な格差問題
ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN
意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」が今回からスタート。第4回のテーマは「21世紀の資本」です!
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600ページを超える、分厚い経済の専門書が、世界10数か国で100万部以上売れているのを知ってますか?それが、フランスの気鋭の経済学者トマ・ピケティの書いた『21世紀の資本』。
ピケティは1月に来日して、テレビや雑誌を賑わせていましたよね。彼は、みんなが薄々感じていた、“社会の格差が年々開いている”ということを、明らかにしたんです。
彼が、20か国以上の税務データを200年分集め、15年かけて検証した結果わかったのは次のこと。汗水垂らして働いて「勤労所得」を得るよりも、投資や資産運用で「不労所得」を狙ったほうが儲かる。つまり、資金のある人ほどお金を殖やすことができるので、お金のある人とない人の格差が、開いていく一方になるということです。
金融の電子取引が発達し、1クリックで株や為替の売買ができる現在では、世界中のお金が瞬時にかけめぐるようになっています。