2019年6月21日 18:30
通信速度は4Gの数十倍だけど…「5G」裏にはファーウェイ問題も
ただ、問題は5Gをどこが牽引するのかということです。2018年通年のスマホの世界市場で、最もシェアが高かったのはサムスンで、約2割を占めていました。2位が14.9%のアップル。中国企業のファーウェイは3位で14.7%でした。翌年にもファーウェイが世界1位になるとみられていたのですが、トランプ大統領が、中国製の携帯電話は個人情報、アメリカの機密情報を盗みとると断定し、アメリカ企業とファーウェイとの取引を禁止させました。日本もパナソニックがファーウェイとの取引から退きました。しかし、中国はグーグルのアンドロイドを使わない独自のOSを開発中です。国内に13億人の市場を持ち、一帯一路構想により、アジア、アフリカ、ヨーロッパまで中国の通信網が敷かれると、逆にアメリカと日本の通信網が孤立する可能性も。
5Gにより、日常生活のすべてがインターネットに接続され、消費行動や生活水準もデータ化されます。大切な情報を預ける先は中国かアメリカか、選択を迫られています。
ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN
※『anan』2019年6月26日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子
(by anan編集部)
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