くらし情報『日本は財政健全度ランキング最下位…「反緊縮」か「緊縮」か』

2020年1月9日 20:00

日本は財政健全度ランキング最下位…「反緊縮」か「緊縮」か

意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「反緊縮」です。

先に借金を減らすか雇用をまず生むか日本は揺れている。
日本は財政健全度ランキング最下位…「反緊縮」か「緊縮」か


現在、世界で「反緊縮(財政)」を支持する声が広がっています。緊縮財政とは、増税や公共投資の削減により、国の支出を減らして財政を縮小することです。経済危機に陥ったギリシャは、EUから緊縮財政を促され、公共工事や公務員の数を減らしました。そうして赤字国債の発行を抑え、国の借金を減らそうとしたのです。しかし、緊縮財政にすると失業者が増え、国民の消費は冷え込み、経済がよいほうに転じません。
それよりも、まず先に国はお金を投入して公共工事をガンガン増やす。そうすれば、労働力、資材、業者が必要になり、新たな雇用が生まれます。長期工事になれば、ホテルや食堂の需要も喚起されます。緊縮財政よりも「反緊縮」財政策をと、いま、アメリカやフランスなどでも反緊縮ムードが高まっているのです。

日本では、2013年のアベノミクス第1第2の矢で、大胆な金融緩和と大規模な公共投資を掲げていました。雇用をまず生んでから消費の活性化を狙う、いわば反緊縮策でした。

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