2020年8月15日 19:30
岡崎体育 日本を代表する作詞家に褒められ「あ、俺、天才なんだな」
岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「和歌」です。
NHKよるドラ『いいね!光源氏くん』の主題歌で「ニニニニニ」という曲を書かせていただきました。源氏物語といえば宇治、和歌といえば宇治なので、宇治出身のミュージシャンとしてはこの上なくうれしいお仕事でした。Aメロでは、紫式部の「世に知らぬ 心地こそすれ 有明の 月の行くゑを 空にまがへて」そして「めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に雲隠れにし 夜半の月かな」という有名な2つの短歌を使わせていただきました。カルタで百人一首を読み上げるときと同じような抑揚をつけて、メロディラインを考えて、それもまた楽しかったです。長い歴史をもつ紫式部さんからしても、自分の和歌にメロディをつけて一つの曲としてリリースされるというのは、今までなかった経験だと思います。こんなデブのシンガーソングライターが勝手に売り出しているという事実、どう思ってはるんやろか。
でも、地元の先輩だし、笑って許してくれるはずです。
「ニニニニニ」というタイトルは曲を聴いていただければ、どういう意味かわかると思います。古の人たちは、5・7・5・7・7という31音に乗せて、愛の気持ちを伝えていた。