2021年2月17日 19:30
女性を見下す風潮に喝! 傑作『クイーンズ・ギャンビット』人気爆発の理由 レビュー#2
と笑われる。
クラスメートは、明るいピンクやパステルカラーの服を着て、白と茶のおしゃれな靴を履いている。50年代の終わり頃から、上流階級をターゲットにしていたオートクチュールとは別に、一般庶民、若い世代向けの既製服産業が急速に発展した。
そういった流行のファッションを身にまとうクラスメートから、ベスは、地味だと笑われる。この後、ベスはチェス大会で勝利し、賞金を得て、自信を持ち、どんどん高級ファッションを着こなし、立場が逆転していく。
この学校にチェスクラブはないの?とクラスメートに聞くベス。
チェスは男がやるもの
チェス雑誌で大会があることを知るが、参加費の5ドルがない。用務員のシャイベルさんに手紙を書き、参加費を借りて出場する。
第2話の後半は、ベスの初めての大会が描かれる。最初の対戦相手は女の子アネット・パッカー(エロイーズ・ウェッブ)だ。
「なぜ女同士にされたの」
「よくないことよね」
第2戦以降は、すべて男が対戦相手だ。このころのチェスは男がやるものだという雰囲気だった。
「やられたよ」
対戦相手が女性だとあなどっていた男は、自分が劣勢になって急に不機嫌になる。