2021年3月9日 21:10
峰なゆか「気持ちいいプレイと、映えるプレイは違う」 自伝的漫画『AV女優ちゃん』
大量のオタクを描くのに苦労したというイベントのカオスっぷりは、その内容とともに衝撃的だ。
「AV女優のサイン会って、大抵の人はそんなのあるんだ?って感じですよね。私も最初は何も知らずに参加しましたけど、いつの間にかあれが普通だと思っていました。特殊な環境にいる人って、自分のことを特殊だと思っていないから、ネタになるなんて気づきもしないものだけど、今こうやって物語にできるっていうことは、私もやっとAV業界から抜けてきたんでしょうね」
本人はそこまで意図して描いたつもりはないらしいが、昨今問題視されるAV出演強要について考えさせられるようなエピソードも。
「私としては、あるある出演パターンのつもりで描いていたので、『AV業界から抜けてきた』と言いつつ、一般の感覚からするとまだまだAV脳ですね(笑)。読者の方の反響はいろいろですが、“AV観”や“AV女優観”っていうのは、女性のほうが更新されにくいんだなと思ったりもします。まあ、見なければ知らないのは当然なんですけどね」
峰さんが今だから描ける、自分自身。感情が読み取りにくい、おなじみの黒く塗りつぶされた主人公の瞳は、何を見つめているのか。