2021年6月15日 22:10
MONO NO AWARE、新アルバムは「ありのままでいることの価値観」にフォーカス
『行列のできる方舟』は、玉置さんがメロディに歌詞の一部の大事なワードだけをのせた状態でメンバーに示し、トラックをつくり、最後に歌入れをしたそう。そんな制作もはじめての試みだったとか。レコーディングは歌詞がヌケていて不安じゃなかったのだろうか。
「私はテーマについて聞きすぎてしまうと、そっちに寄せてしまうので(笑)、わからないまま自分で見えた風景とか、ふんわりとしたイメージでとどめておいたことがよかった気がします」(竹田綾子・Ba)
「レコーディングしながら、例えば女性らしさのような誰かが描いた理想像に向かって頑張るというより、このアルバムは、ありのままでいることの価値観にフォーカスしているのかな、となんとなく思いながら創作しました」(柳澤豊・Dr)
このアルバムを聴き終わって感じるのは、さまよっていた心が落ち着きを取り戻すようなピースフルな感覚だ。前に進むよりも、ちょっと自分を見つめてみよう、私は私だもの、という気持ち。
「今回のニューアルバムの全体のトーンをいちばん表しているのが『異邦人』という曲だと思います。人間はみんなバラバラです、ということを分かりやすく伝えたかったんですよね」