2021年7月24日 21:10
世界平和の大きな鍵に…知っておきたい“中東和平”の現在
意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「パレスチナ自治区(中東和平)」です。
長い歴史のなかで残る禍根。日本は中道を保って。
5月にイスラエルと、パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム原理主義組織「ハマス」による軍事衝突が起こりました。ハマスはイスラエルのテルアビブに約300発のロケット弾を撃ち込み、イスラエル国軍はAIを使った装備で、ロケット弾を追撃。街なかに車ぐらいの巨大な弾の破片が降ってくるような状態で、多くの市民が巻き込まれました。11日間の戦闘の末、エジプトの仲介により停戦となりました。
そんななか、中山泰秀防衛副大臣のツイッターが注目されました。「最初にロケット弾を一般市民に撃ったのは誰だったのか?私達の心はイスラエルと共にあります」。この文言だけを読むと日本がイスラエル支持のようにもとれ、世界で問題になったのです。しかし、僕はガザ地区を以前取材しましたが、パレスチナ自治区の住民全員が必ずしもハマス支持とは限りません。ハマスがガザに居続け声を上げるのは、イスラエルが繰り返し、不法にパレスチナ人の土地に入植しているからです。