2021年12月18日 21:40
美内すずえ「結末は決めています」 『ガラスの仮面』ついに完結間近!?
物語を考えるときに大切なのは、集中力。私はよく“壁を1枚越える”と言うんですが、頭の中にある雑念を取り払い、頭が空っぽになると、目の前の壁が消えて、その向こう側にずんっと入れる瞬間がくる。そうすると映像が見えてきて、主人公たちが勝手に動いたり、喋ったりしてくれるんです。あとはもう、自動書記のようにそれを描き写せばいいだけ。また突然脈絡もなく一枚の絵が浮かぶこともあります。例えば、“大勢が出演する劇なのにみんなが出られなくなり、一人で舞台に立つと決めた主人公の目の前で幕が開きそうになっている”絵が突然出てきたり…。「なにこの絵、面白そう!」と、その絵を描きたいがために前後の物語を考えることもあります。
いいアイデアが浮かんだときの私は、アスリートの方の“ゾーンに入る”状態に近いかもしれません。
ただ、そこにたどり着くのがなかなか大変。昔は10時間以上喫茶店で粘るなんてこともザラでした(笑)
みうち・すずえマンガ家。1951年生まれ、大阪府出身。’67年デビュー。代表作に『妖鬼妃伝』『ガラスの仮面』など。公式サイト「オリーブの葉っぱ」内のキャラクターインタビューは必読。
※『anan』2021年12月22日号より。写真・中島慶子
(by anan編集部)
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