くらし情報『楳図かずお、85歳が魅せる新境地! “101点の連作絵画”も見どころの展覧会開催』

2022年2月14日 22:10

楳図かずお、85歳が魅せる新境地! “101点の連作絵画”も見どころの展覧会開催

さらに本展では作家の歩みをたどる代表作として『わたしは真悟』のほかに『漂流教室』(1972~1974年連載)、『14歳』(1990~1995年連載)にフォーカス。

「この3作品には私たちの生活に直接結びつくような状況が凝縮して描かれています。意識を持つようになったロボット、環境が破壊され荒廃した地球に教室ごとタイムスリップした小学生たちのサバイバル、培養肉を作る工程で、突然変異により生まれた鳥人間、ウイルスの蔓延など、極めて現代的なリアリティを持つ作品ばかり。楳図さんのシャーマン的ともいえる予見性に驚かされます」

しかし、物語は決して終末的な絶望で終わらない。主人公の少年少女たちが勇気を振り絞り、力を合わせて現実に立ち向かう姿は胸を打つ。

「楳図さんにとって子どもとは、純粋性の象徴なのかもしれません。勇気や愛を発露させることができる存在として、希望を込めて描かれているのだと思います」

「わたしは真悟」
楳図かずお、85歳が魅せる新境地! “101点の連作絵画”も見どころの展覧会開催
小学6年生の悟と真鈴は工場で出会った工業用ロボットに言葉を教える。やがてロボットは自らを「真悟」と呼び始め…。
インターネット社会やAIの到来を予見したといわれる傑作。上は東京タワーから飛び降りようとする二人を描いた場面。

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