2022年5月13日 17:52
あの人気舞台が小説化! 根本宗子×伊藤万理華の特別対談
それまでの私は、自分の中にある“言葉”をどうやって出せばいいのかわからなかったんですけれど、この篠崎という役を通して、自分の感情をぶつけることができました。すごく自分にしっくりきましたし、この作品があって、今後自分はこういうことをやっていきたいんだってはっきり見えました。今でもたまに自分が迷ったりすると、当時の台本や資料を引っ張り出して見ることがあるくらいです。
根本私がこれを書いたのが23歳のときで、当時の万理華ちゃんと同い年。私にとってもひとつの分岐点になった作品で、演劇への初期衝動みたいなもので書いたから、今読むと粗削りな部分もあるけれど、その時期にしかない勢いも感じるんだよね。自分が若いからこそやれていたことを、再々演で新しい若い人たちの力を借りてやってみたかったっていうのがあって。
伊藤じつはグループにいた頃から、周りの人に「根本さんの作品に合うと思うよ」って言われていて、その後、少しですけれど舞台を拝見したりもしていました。ただ、私が出演させていただくなんておこがましいって思いがありました。
根本まだグループにいたときに舞台に出ている万理華ちゃんを拝見したことがあって。