2022年5月13日 21:10
次世代の夢のエネルギー? 「核融合エネルギー」の可能性とは
ITER計画は2025年の運転開始を目指し、日本、欧州、アメリカ、ロシア、韓国、中国、インドにより進められています。
いま、ウクライナ危機により、欧米諸国とロシアの対立が深まっています。原油や天然ガスの供給を止めたり、ウクライナの原発がロシアの攻撃対象になっています。その一方で、各国が技術を提供し合って核融合実験炉を共同で組み立てている事実を知るということ自体が、国際協調への強いメッセージ性があると思います。
日本では、茨城県那珂(なか)市にある量子科学技術研究開発機構・那珂研究所(旧・那珂核融合研究所)で研究開発が進められています。日本にとって核はセンシティブなテーマ。理解を深めてもらうため、この研究所では1人からでも見学を受け付けています。研究開発費には限りがありますし、世間の関心が低いと、こうした分野の研究継続は難しくなります。
福島の事故が起きるまで、原発について深く知ろうとしてこなかった反省も込めて、新しいエネルギーに関して、その恩恵に与るだけでなく、どういう使い方、リスクや効果があるのか、いまから関心を持ち、皆で見守れたらと思います。
堀 潤ジャーナリスト。市民ニュースサイト「8bitNews」