2022年7月4日 21:50
紫式部は陰キャのシングルマザーだった!? 爆笑必至、新しすぎる平安朝コミック
、女房名〈藤式部(とうしきぶ)〉として登場。彼女を取り巻く人々もバラエティ豊かで、物語に花を添える。同人誌のいちばんのファンで腐女子の小少将の君、たおやかで控えめな中宮彰子(しょうし)、彰子が慕う爽やかな帝、紫式部に出仕を勧めた賢いひとり娘〈ケンちゃん〉、スランプの紫式部に「締切」を設けてぐいぐい書かせる倫子(りんし)など、人間模様も面白い。
「以前、平安期に変わった感性の才女がいたという設定で『千歳ヲチコチ』という作品を描いたことがあるのですが、まさか実在の才女も描くことになるとは(笑)」
高貴な人々の服装、宮中の様子など、興味の尽きない場面がいっぱい。
「イマドキのファッションの方が流行り廃りも早いし、着せる服でキャラクターの印象も変わってしまう。私にとっては、この時代の画の方がプレッシャーが少ないくらいです。平安文化や紫式部のファンそれぞれが持っているイメージを壊さないようにしつつ、キャラや宮中の暮らしの魅力は存分に伝えたいので、史実には沿いながらいかに大胆にデフォルメするかに腐心しています」
たとえば、他の女房たちから冷たくされて引きこもったことや、自分自身の頭の良さを悟られないようにわざとおっとりふるまったことなどは紫式部の実際のエピソードだ。