くらし情報『川邉サチコ「ハッタリをかますことも時には必要」 ヘアアーティストとしてのプライド』

2022年8月7日 18:00

川邉サチコ「ハッタリをかますことも時には必要」 ヘアアーティストとしてのプライド

その感情は、私が仕事をしていく上での強さになりましたし、役に立っています。

一つ一つ積み重ね、仕事の地位を上げてきた。
1960年代の日本では、ヘアアーティストは〈結髪(けっぱつ)〉と呼ばれていました。メイクは〈メイキャップアーティスト〉と書かれているのに、ヘアは〈結髪〉。これはちょっとと思い、編集者に変更をお願いしたんですが、「そういうものだから」と。「じゃあメイクも〈化粧〉にして」と言ったら、拒否。なんだか差別されている気がして、私、現場を引き上げちゃったんです。実力行使に出ないと、どうにもならないと思って。
私は、自分の仕事や職業を認めてほしかったし、地位を上げたかった。そのためにはハッタリをかますことも時には必要です。結果、「ヘアアーティスト」という表記になりました。そういえば、オートクチュールの仕事をしていたツテで、モデルが着た洋服を安く譲ってもらえることがあり、ここ一番のときにはそんな服を着て挑んだことも。今思えばそれもハッタリの一つ。私自身と仕事へのプライドが、そういう行動に駆り立てたんだと思います。かわべ・さちこトータルビューティクリエイター。1938年生まれ、東京都出身。

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