くらし情報『柚木麻子「大切なのは声を上げること、連帯すること」 “いま”を見つめる初エッセイ集』

2022年11月14日 22:00

柚木麻子「大切なのは声を上げること、連帯すること」 “いま”を見つめる初エッセイ集

どれも、むちうちが心配になるほど首肯してしまう。

「私の理想のエッセイとは何かと考えてみたら、妄想が暴走するものなんです。私自身が、うっかり『良さそうなこと』に飛びついて、実行してしまうタイプですし」

連載中に、女子教育に貢献した河井道の半生を軸にした長編小説『らんたん』を執筆。資料として、戦時中の婦人雑誌などを読み込んだ。

「戦争の苦しい状況を楽しくする工夫とかが面白くて。それによかれと飛びついて、後悔することになってもいい。大切なのは声を上げること、連帯することだと言いたいですね」

読むと、この4年ほどに日本で何が起きたかが、ありありとわかる。

「子どもに野菜を食べさせなきゃとか、ものすごい工夫していましたね、私。
子どもは『野菜は大人になったら食べる。いまはまだそのときじゃない』と理屈で抵抗できるくらいに成長していますが(笑)。ただ、私だけでなく社会もメディアも変わった。私への仕事のオーダーも、ジェンダーに関するものが増えました」

現在もエッセイは連載中。柚木さんの書く“いま”には、読者の“いま”を見つめるヒントもてんこ盛り。『とりあえずお湯わかせ』連載エッセイ(2018年~’22年3月)

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