2022年11月24日 19:00
ホームレス殺人や孤独…コロナ禍で激変した「懸命に生きる女性の実態」【映画】
あとは、私に全盲の友人がいて、その人と話しているといろいろと見透かされているというか、私にも見えていないことが見えているような感覚に陥るので、そういった経験も入れています。
今回は、菜葉菜さんと一緒に目が見えない方の体験ができるツアーに参加したり、途中から目が不自由になってしまった方にお話を聞いたり、目の動きを研究したりしながらキャラクターを作っていきました。劇中で菜葉菜さんが相手の顔を触るシーンがありますが、コロナ禍になってから、マスクを取ることも、カラダに触ることもお互いを信頼していないとできない行為。いまはそれくらい人と人の間に壁ができてしまったんだなと思いました。
コロナ禍によって、より問題が見えるようになった
―では、改めてコロナ禍が女性たちに与えた影響について、どのように感じていますか?
監督これは女性に限らず、男性も同じですが、孤独になったからこそ人とのつながりについて考えたり、自分と向き合う時間を持ったりできたのではないかなと。そのいっぽうで、経済的に不安定な人がさらに追い詰められてしまい、弱い人が自分よりも弱い人に当たるという図式が生まれてしまったのは、悲しいことだと感じました。