2022年11月28日 19:00
極北の地で命と向き合う…生誕70年、星野道夫の足跡を辿る写真展が開催
1990年にはフェアバンクスの森に家を建て、暮らし始める。
「動物や自然だけではなく、人と自然の関わりが星野の一番大きなテーマでした。彼はいろんな被写体と向き合いながら、その先にある命と向き合っていた気がします。動物の写真でも、その奥にアラスカ全体があり、命のつながりがある。最終的には、私たちはどこから来て、どこへ行こうとしているのか、ということをずっと考えながら旅していたと思います」と語るのは星野道夫事務所代表・星野直子さん。
生誕70年にあたる今年開催される本展では、未完の作品群も交え、星野の旅を紹介する。アラスカという過酷な自然の中で生きる動物、先住民族や開拓時代にやってきた白人たち。彼らの生き様を写真に収めてきた星野は、生と死が隣り合わせの彼らを見つめ、どんなことに人生の豊かさを見出したのか。
本展を見ればその答えがきっとわかるはずだ。
ドールシープはアラスカの山岳地帯や高地に生息する野生ヒツジ。雄は大きくカーブした角を生やす。
ホッキョクジリスはほとんどアラスカ全域に生息。1年のうち8か月を眠って過ごす。多くの肉食動物の獲物に。
エスキモーの伝説には多くの人格化されたホッキョクグマの話が出てくる。