是枝裕和監督がNetflixと初タッグ! 連ドラ『舞妓さんちのまかないさん』の魅力
佐藤(快磨)くんは、喋ると何を言ってるのかわからないんです(笑)。でも、企画書や撮るものは抜群に面白い。8話と続く最終回という責任重大な回を任せたんですが、8話の遊びを取り入れた演出は佐藤くんの持ち味が活きていましたし、9話でドラマ全体をしっかり締める。見事でした。奥山(大史)は、僕が早稲田でやっている映像制作実習にモグリで来てた頃からの付き合い。僕がやった米津玄師さんのMVにもカメラマンとして参加してくれたんですけど、若いのに機材の知識が非常に豊富。映像的なこだわりも一番強かったですね。OPタイトルの演出を任せたんですけど、時間がかかって大変でした(笑)。
でも、僕が作るよりもずっとセンス溢れるものが完成しました」
若手監督に対する信頼と愛情溢れる言葉からは、次なる世代を育成しようという想いが窺える。
「才能ある人は勝手に育っていきますし、僕が育てるだなんておこがましいです。ただ、共同作業をするのは、そういう気持ちが半分はあります。もう半分は、若い優れた作り手との共同作業が自分にとってプラスになるから。毎回、いい刺激がもらえるんですよね」
是枝監督から見て、日本の映像界では新しい才能がどんどん芽吹いているのだ。