幼なじみを追って上京するも…焦がれる思いが交差するコミック『焦がれあい』
対して薫は、かなをあくまでも妹扱い。そして上京早々、つい最近まで薫が恋人と同棲していたことが発覚する。しかも元カノ・夕紀とかなは、すでに別の場所で出会い、お互いに好意を抱いていたのだからややこしい。
「かなと夕紀も正反対の性格。幼なじみのかなと薫は特別なつながりなのに対して、夕紀と薫の間にもかなは入り込めない部分がある。ライバルだと発覚したときに、お互いを羨ましがる関係にしたかったのです」
さらにかなの職場の先輩で、薫や夕紀と大学の同期である陽太も加わり、個々の思いが絡まり合う。
「現実も、恋愛がうまくいくのはひと握りだったりするじゃないですか。結果が見えているのに好きになってしまい、行かずにはいられないのが恋愛だと思うのです。
物語におけるキャラクターの立ち位置や役割があるとしても、それぞれのバックボーンを無視せず、“この人ならどう考えて、どう動くか”をしっかり考えて描きたいと思っています」
思いが募り、焦がれ合う先には、どんな展開が待っているのか。
「『焦がれる』は恋愛だけでなく、友情や尊敬のような関係性にも当てはまる言葉だと思うので、縛られずに描けていけたらいいですね」
こう森『焦がれあい』1ずっと一緒だった幼なじみのかなと薫。