「日本映画界は女性活躍のパイオニアだったと思う」インドの注目監督が語るワケ
あとは、宮崎駿監督のような存在も映画界には必要ですよね。ほかにも、日本の映画文化に関してあまり欧米では知られていなくて残念なこともあるんですよ。
世界は日本の映画界における女性の活躍をもっと知るべき
―それは、どのようなことでしょうか。
監督映画界において、“女性活躍のパイオニア”は日本だったのではないかと僕は考えています。実際、日本初の女性映画監督である坂根田鶴子監督は、サイレント映画の終わりころの時代に男性社会である映画界で働くために男性のように髪を短く切って仕事をしていたとか。それほど前から、実は日本の映画界では女性が活躍し続けているのです。
ほかにもオードリー・ヘプバーンと同じくらい海外でもっと知られるべきと感じているのは、田中絹代さん。日本映画だと溝口健二、小津安二郎、黒澤明といった名前ばかりが上がりがちですが、田中さんは女優として250本あまりの映画に出演し、映画監督にもなった女性です。
僕個人としては、彼女たちのような女性たちが活躍していたことをもっと多くの人に知ってほしいなと。こんなに初期から女性監督が映画界に関わっていたという例は少ないので、日本は先を行っていたほうだと思います。