「女性は多くの社会的圧力を受けている」ブラジルの女性監督が感じる理由
特に、結婚や出産、キャリアということに関しては本人の意思が尊重されるべきなのに、周囲が「しなさい」と言うのは女性にとっては社会的圧力になるのではないかなと。そんなふうに、女性は多くのプレッシャーを与えられている傾向にあるように感じています。
女性たちは社会的な女性の規範に囚われている
―それはありますね。劇中では、その圧力を意味するものとして描かれているのが雲ですが、通常だと脅威の対象は人に恐怖を感じさせるようなもので描かれることが多いなか、それとは真逆のイメージがある雲を選ぶというのは珍しいのではないかなと。
監督まずは、「科学的に解決できそうなリアルな設定にしたくなかった」というのも理由の一つ。そのために、雲が10秒で人を殺してしまうというシュールでよくわからない要素が必要だったのです。そうすることによって、観客は「なぜ雲があるのか?」ということを意識しなくなり、キャラクターにフォーカスできると思ったからです。
あと、ブラジルは夕焼けが有名なので、本作に登場するような色の雲はよくあるんですよ。
そういったことも理由だったのか、初めから私の頭の中にはずっとピンク色の雲があったように思います。