「女性は多くの社会的圧力を受けている」ブラジルの女性監督が感じる理由
そういったことを踏まえて、ジョヴァナが息苦しさを感じているいっぽうで、ヤーゴは「むしろ雲があってハッピー」みたいな感じにしました。
実際、カップルのケンカでも「まあいいんじゃない?」と言う男性に対して、「きちんと解決しなければいけない」と考える女性のほうが多いのではないかなと。全員とは言いませんが、そういう傾向にあるように感じていたので、それを基にキャラクターを設定していきました。
SFとして作ったものが現実となり、奇妙な感覚だった
―そのあたりは、鑑賞後に男女で話し合ってみるのもおもしろいかもしれませんね。本作は現在のコロナ禍を予期していた作品としても話題になっていますが、観客の反応はいかがでしたか?
監督実は、私はみなさんがどんな反応をするのかに関して、上映前はすごく神経質になっていました。特に、私がこの状況を利用して利益を得ているように思われたくなかったからです。そんななか、初めてお披露目したのは2021年のサンダンス映画祭のとき。上映後には多くの人が「最初はどう感じるかわからなかったけど、自分でも理解できなかったパンデミック中の気持ちがわかるようになった」といったポジティブな反響があったので、すごくうれしかったです。