「私も選手も駒、だけどそこに心はある」森保一監督、ずっと大切にしている“3つの決まりごと”
チームのために一体何を頑張ればいいのか、相反するようですがそれは自分磨きです。それぞれの個の良さや特長を最大限に活かすこと。すなわち、個の力をより大きくし、そして個と個が融合できれば、団結力は必ず上がっていくと思います」
“つながるチカラ”を生み出すためには、まずは個の能力を高めること。では、ひたすらトレーニングや練習を積めばいいのか?といえば、それだけでもないよう。森保監督は、個の力の高め方について指針があるという。
「心・技・体という言葉があります。これらがすべて揃った時に最大限の力が発揮されるという意味ですが、優先順位をつけるなら、私は“体・技・心”だと考えているんですね。まずはフィジカルを強くすること。
次に技術力を高めること。そして最後は一人ひとりがプレッシャー下でも、自分の力(体と技)を出せるようにメンタルを強くすること」
次なる段階は個の融合。他者と自分が“つながる”とは、具体的にどういうことなのか。森保監督が例に挙げたのがある言葉だ。
「“和して同ぜず”という論語にある文言が好きなんです。それは、協調するが主体性は失わないという意味です。選手それぞれに特長やリズムがありますから、縛りつけることはしたくないし、馴れ合いにもなってほしくない。