くらし情報『18歳で上京、トキワ荘に…水野英子「唯一女性で住んでいたのが私です」』

18歳で上京、トキワ荘に…水野英子「唯一女性で住んでいたのが私です」

人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。今月のゲストは、1955年にデビューをした、マンガ家の水野英子さん。約70年の作家活動を経て改めて思うマンガの魅力とは?また、かつて女性作家がいなかった時代のお話など…。第2回目をお届けします。
18歳で上京、トキワ荘に…水野英子「唯一女性で住んでいたのが私です」


自分を好きに表現できる、それがマンガです。
白い紙とペンさえあれば、自分の好きなことを好きなように描くことができる。友だちに話しても理解してくれないような世界だってマンガには描ける。その自由さこそがマンガの神髄であり、最大の魅力だと思います。


でもマンガには受難の時代があり、昭和の間には“子供に良くない”とマンガを敵視する動きがあり、子供向けマンガ雑誌に対する焚書運動もあちこちで起きました。それ以外にもマンガにはいろいろな圧力がかけられてきたものの、結局みなさんがマンガを読むのをやめなかった、つまりおもしろかったから、生き延びたんです。そして今は、世界の人が日本のマンガを読んでいる。私もマンガ家としてとても喜ばしいです。ただ個人的に残念なのが、私が若かった頃はマンガを単行本として出版しない時代だったので、私は自分の当時の単行本があまりないんです…。

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