くらし情報『水野英子「それまでの作風を捨て、道具も変えました」 名作『ファイヤー!』誕生秘話』

水野英子「それまでの作風を捨て、道具も変えました」 名作『ファイヤー!』誕生秘話

人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。今月のゲストは、’60年代から’70年代にかけて描かれた作品『ファイヤー!』が先日復刻され話題になった、マンガ家の水野英子さん。今読んでも斬新なこの作品が生まれた経緯を伺いました。第3回目をお届けします。
水野英子「それまでの作風を捨て、道具も変えました」 名作『ファイヤー!』誕生秘話


恋愛すらご法度だった少女マンガに、新たな風を。
現在、恋愛は少女マンガに必須のテーマですが、昔は“男女のラブ”を描くのはご法度でした。映画や文学、オペラの中で美しく描かれるロマンスを見るたび、私もマンガで恋愛を描きたいという思いが大きくなりました。そして1960年に初めて、男女の恋愛をテーマにした『星のたてごと』という物語を発表。
その後は、ロシア革命を背景にした『白いトロイカ』で歴史ものに挑戦。今振り返ると、好きなテーマでマンガを描ける喜びに溢れていた、そんな20代だったと思います。

一方、海の向こうではキング牧師の公民権運動やベトナム反戦運動が起こっていて、私はニュースを通じて当時のアメリカの若い人のあり方やパワーに触れて、それに惹かれてしまったんですね。そして当時、反体制のカルチャーといえばロック。私はアメリカ、そしてロックを描きたいと思い、自費で1か月の欧米旅行に出ました。

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