岡崎体育が分析する、今の音楽家に求められていることとは?
岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ダンスミュージックの傾向と対策」です。
ダンスミュージック、特にEDMの流行はチェックするようにしています。EDMとは、エレクトロ・ダンス・ミュージックの略で、広い意味で解釈するとシンセサイザーやサンプラーなど電子機器を使って作られたダンスミュージック全般のことを指します。ただ、日本ではEDMという言葉がレイブやダンスフェスカルチャーとともに広まっていて、ノリやすく踊りやすいダンスポップミュージックを総じてEDMというカテゴリーとして扱うようになっていると理解しています。登場してから10年以上が経過していて、EDMのスタイルも変化してきています。以前は四つ打ちのビートが強くゴリッとしているものが主流でしたが、2020年代になるとストイックで音数が少ないものが増えてきました。
顕著な例として、ダブステップEDMのオーソリティ、スクリレックスというDJの方がいますが、彼の最新アルバム『Don’t Get Too Close』を聴くと、とてもシンプルでクール。
音数が少なくて、スタイリッシュ。そこにオートチューンのラップが入っているような感じ。