マンガならではの解決法が痛快!? ネット炎上の犠牲者を助ける“オトリ”の熱き戦い
今は有名人だけでなく、一般人も炎上する時代なので、ごく身近なものとして描いていきたいですね」
現実では今のところ、被害者が泣き寝入りするしかなかったり、うやむやになったりするパターンがまだまだ多い印象だが、マンガならではの“御破算”という解決法が痛快。
「読んでスカッとできるオチを大前提にしています。やりすぎがテーマなので、単純に被害額と加害額の金額面でイーブンにするだけでなく、精神的にも肉体的にもやられた以上でも以下でもなく、やられた分だけきっちりやり返す。そろばん片手に、斑目がそこまで被害者を導いてくれるのが御破算なんです」
シリアスにも振れる内容だが、あくまでも「こんなところで笑かすんか!?っていうような、深夜ドラマ的テンション」にこだわる。何を考えているのかよくわからないものの、正義感の強さは伝わってくる斑目と、相性がいいのか悪いのかこれまたよくわからない迎井が、淡々と弱きを助け、強きを挫く様が癖になる。「今気になるのは、アスリートへの野次や誹謗中傷。多様性という言葉で逆に枠をはめ、お互いを許容しないような矛盾もいつか描いてみたい。それこそネタには困りませんね」
『オトリ―過剰殺傷取締官・斑目詩子―』1過剰制裁(オーバーキル)