インド映画は歌舞伎に通じるものがある!? 映画の変遷と基礎知識、観るべき5作品を解説
最近のインド映画は、一昔前と比べて歌やダンスのシーンが少なくなったと聞いたことがある人もいると思うが、それには上映時間の短縮が影響していたとは!
「ダンスシーンは無理して入れていたところもあるので、削る対象に。ただ、みんなが好きな流行歌はすべて映画音楽なので、歌は欠かせません。最近は、ダンスシーンが2つほど、歌は5~6曲入るという感じです」
また、近年はこうした娯楽映画だけでなく、歌やダンス、アクションもない、“シリアス系”の映画も増えていて、国内でヒットしたりしているという。
「上映時間が短くなったことから、例えば社会問題など、アート系の映画で扱っていたテーマでも映画を作れるのではと、いろんな監督がどんどん撮り始めています。インド映画は今が最も多様な時期といえそうです」
インドには多数の言語があり、毎年約40言語で映画が作られている。
インド映画の解像度を上げるうえで、知っておきたい大事なことがもう一つ。多言語の国家であるインドでは、言語ごとに映画が製作されているということ。
「国の公用語はヒンディー語と英語ですが、インドには28の州があり、それぞれの州にも公用語があります。