インド映画は歌舞伎に通じるものがある!? 映画の変遷と基礎知識、観るべき5作品を解説
現在憲法で認められている、州で使える公用語の数は22言語です。映画はそれ以上の言語で製作されていて、地元の俳優が起用されるのも特徴です。なかでも盛んなのは北インドの広い範囲で話されるヒンディー語と、タミル・ナードゥ州のタミル語、テランガーナ州とアーンドラ・プラデーシュ州のテルグ語。ヒンディー語映画の拠点はムンバイで、旧名の『ボンベイ』と『ハリウッド』をもじって『ボリウッド』と呼ばれています。近年は、ケーララ州のマラヤーラム語映画や、カルナータカ州のカンナダ語映画にも良作が増えていて、2022年の興行収入は『RRR』を2位に抑え、カンナダ語映画の『K.G.F:Chapter 2』が1位でした」
ちなみに『RRR』はテルグ語映画で、テルグ語映画界は「トリウッド」と呼ばれている。そんなそれぞれに特色のある様々な言語の映画から、「インド映画の最前線を知るならこれを」という作品を松岡さんがナビゲート。歌やダンス、アクション系はもとより、個性的なアート系など、新たな回路を刺激してくれるはず!
『WAR ウォー!!』(ヒンディー語)
2019年のインド映画世界興収1位を獲得した大ヒット作。
主演のリティク・ローシャンとタイガー・シュロフは、身体能力の高さを誇るインドの超人気俳優。