インド映画は歌舞伎に通じるものがある!? 映画の変遷と基礎知識、観るべき5作品を解説
『ジャッリカットゥ 牛の怒り』(マラヤーラム語)
牛に翻弄される人間の愚かさが、シニカルな視点で描かれる。
ケーララ州の奥地の村を舞台にした、暴走牛vs村人の熾烈な戦い。「この作品はちょっと説明が難しいのですが、ユニークなアート系の映画です。ある朝、村人たちがご馳走にと楽しみにしていた水牛が逃げ出し、村や森で大暴れ。複数のグループに分かれて捕まえようとしますが、そこに昔の恩讐も絡んで…。人間の欲に対する皮肉が感じられて実に面白く、第93回アカデミー賞国際映画賞インド代表にも選ばれました」。
Blu‐ray¥5,280発売・販売元:マクザム
©2019 Jallikattu
『グレート・インディアン・キッチン』(マラヤーラム語)
インドの根強い家父長制に衝撃!でも、日本にもいえるかも…。
お見合い結婚でインドの伝統的な家庭に嫁いだ若妻。実家ではモダンな生活を送っていたが、嫁ぎ先では男性が家事を一切しないのが当たり前。舅と夫に勝手なことを次々押しつけられ…。「若妻はたまりかね、最後に『スッキリ!』となるものの、甘いハッピーエンドとはいきません。日本の家庭にもいえるかも…など考えさせられるところがあり、女性はもちろん、男性にも観てもらいたい作品です」。