現在の肝はインド。最近ニュースでよく耳にする“グローバルサウス”とは?
が使われることもあります。
今、グローバルサウスで注目される代表的な存在は、インドです。今年5月、G7広島サミットが開かれましたが、G7は西側のアライアンス。同月、インドでは「上海協力機構(SCO)」外相会議が開かれました。これは、ロシア、中国、インド、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタン、パキスタンの8か国で作る国家連合で、2001年に発足。西側とは真逆の視点で、「安全保障を脅かしているのは西欧諸国で、我々の国土を蝕んでいる。平和と安定と秩序を取り戻すため、G20に働きかけよう」と話されています。インドのモディ首相は広島サミットにも特別に招かれましたが、9月にはプーチン大統領がウクライナ戦争後初めてインドを訪ね、首脳会議を行う予定。
インドは両陣営の綱引きの真ん中にいる形なのです。
グローバルサウスは、言葉自体が先進国目線すぎるから使わないようにしようという動きも一方であります。西側中心に世界を見ていると、現実を見誤ることも多々あります。常に世界を俯瞰することが重要でしょう。
ほり・じゅんジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。