堀田真由「バカ塗りは人生そのもの」 主演映画『バカ塗りの娘』でグッときたセリフとは
役作りで苦労した点はありますか。
堀田:今回の役は、準備することが多かったです。セリフを覚えてお芝居するだけではなく、セリフとともに方言を自分の中に落とし込んで、さらに津軽塗をしながらお芝居をしなければいけませんから。津軽弁は、年配者になるほど聞き取れないぐらい難しい発音をされる方が多いようで、薫さんはすごく苦労されていました。娘役の私は、今どきの言葉が交ざりながらの方言で、それはそれで難しくて。滞在中のホテルでは、実際の職人さんの作業を録画したものを繰り返し見ては、持ち帰ったハケや道具で練習し、方言もひたすら覚える日々でした。
――津軽弁で印象的な言葉は?
堀田:驚いた時に咄嗟に出る「わいは」。劇中でも、吉田のばっちゃ役の木野花さんが使われています。
撮影中、エキストラの方に「青森らしい言葉を教えてください」と聞いたら、やはり「わいは」とおっしゃっていたぐらい、親しみのある言葉みたいです。
――ちなみに故郷の滋賀では?
堀田:普通に「わっ!」とか(笑)。でも私が上京したばかりの時に、体調が悪いことを指す「しんどいわ」を滋賀の方言で「今日えらくて」と言ったら、伝わらなかったことはあります。